最後とはいったものの

『男同士の絆 ‐イギリス文学とホモソーシャルな欲望』イヴ・K・セジウィック

雨宮まみ、いいよねぇ……
前の記事、まっちがわたし風に叫んでいたのに笑いました。わたしってあんな感じか。そして、twitterを見返して、確かにあんな感じだな〜と思いました。松たか子〜〜〜〜!!!!!!!!!みたいなね。
あの本とは関係がないのですが、わたしは雨宮まみさんの40歳記念誕生日パーティーを資生堂パーラーでやった話が大好きで、もしわたしが死んだら、ああいうふうな葬式?パーティー?をみんなにやってほしいです。もちろん誕生日パーティーもやりたいです。

そして、わたしの最後の本。
最初に謝っておく。ごめんなさい! 全く、ちゃんと、読めていません!!
夏から半年読書リレーをやってきて、あ、結構読めるじゃん、なんだかんだでいけるじゃんと思っていたのだが、それが最後になって崩れるとは思っていなかった。ごめんなさい……
とはいえ、すでに全体には目を通していて、文章が書けない状況でもないので、締め切りを伸ばしてもらうことはなく(いや本当にそれを懇願する寸前まできていた)、書きますね。

言わずと知れた超名著。ジェンダーを大学で触れたら必ず言及される有名作。でもわたし、読んだことなかったんですよね。なぜかというと、そもそも男に全然興味がないから。女性が解放されるには家父長制をぶっ潰すのが大事っていうのはわかるんだけど、男にまつわる話は勘弁してくださ〜いと、そこまでいかないけど、平たく言うならそういうメンタリティだった。大学時代はもっぱら、まきむぅ(牧村朝子)の本とか読んでましたよね。わたしもレズビアンイベントに行けばモリガみたいな妻ができるのかなぁ〜〜とかポワワンと思ったりして。
ちょっと話がずれるかもしれないのですが、人が男の話をしているとき、男に興味がないわたしは、激しい疎外感に苛まれることがある。個人として男性と仲良くなることはあるし、男に嫌なことをされて、男ってなんなの!?みたいなのは人並みにあるけど、「男」という生き物について積極的に考えたいと思ったことがおそらくないんですよね。だから、ボーイズラブめっちゃ好きなレズビアン/バイセクシャルの女性って結構知ってるんですけど、わたしはそれに当てはまらないのです。女が好きです。

とても長い、長い言い訳を書き連ねてしまった。というわけで、読むのが遅れました…… なかなか手が伸びなくて…… しかも、冒頭だけでも読むかー!と開いたら、ゲイに読んでほしいなぁー!みたいなこと書いてあって、男性同性愛者かぁ…… クゥ……と思って…… ごめんなさい。
目を通してみてびっくりしたのが、すっごく……読みやすい。平易。わたしの先輩に、フェミニズム的な観点でいくとちょっとなぁ〜というようなことを言う人がいるんだけど、その人にこの本を勧められたことがある。確かにこれは、読めちゃうよね。
ただ、悔しいかな、しんどい。女を排除して、つながりを深める、”Between Men”(男同士の絆)…………… ああむかつく。大学時代に読んでいたら、うるせーぼけ!! と思っていただろうし、ホモソーシャルはもうわかったから、女の話を出せ!!と暴れていただろう。というか、いまもそうしたい。この本を読んでいていいね!と思ったのは、序章(序章かよ)p3.「現代の女性たちについて、現段階で次のように述べるのは、ごく当然のことと考えられよう。政治的立場がいかに対立し、感情がいかに衝突しようとも、女を愛する女と、他の女の利益を促進する女−−教え、学び、育て、授乳し、女について物を書き、女のために行進し、女に投票し、女に職を斡旋する女−−は、相互に重なり合い、密接に関わり合うことをしているのだ」。女の敵は女っていうのは、家父長制に捕らえられた女の間だけだぜ!!聞いたかお前ら!!と見せびらかしたくなった(誰に?)。まあでも、ゴーストバスターズリブート版しかり、こういうテキストがきっちり読みこなされてきて、社会情勢が変わったからこそ、わたしのような人間の娯楽が増えたともいえる。
面白いのは、こういう本がもはやフェミニズムの古典になっているということですよね。同性愛者の解放が進みつつある〜みたいな記述もあって、時代ですねと思いました。おそらく今なら、結構進んできてますやん、という記述になるだろうから(日本は違うけど)。これからもこういうデカい本が出てくるだろうから、それを間違いなくキャッチできるようになりたいなー、そのためにこういう本読みのやりとりは必須だなー、勉強しなきゃなーと思いました。

最後、こんなんでいいのか……というレビューではあったけど、面白かったねぇ〜! 鳥飼茜も読みたかったけど、それはまた今度、会うときまでに読んでおくよ〜!

で、最後の指定ですね。最初から決めていました。作者被りが入っちゃうのであれですけど、別にそういうルールはないし。
相互理解を深めるという意味では、この本の最後の方、円城塔のまとめ方が上手で惚れます。そういえば、わたしが円城塔を好きなのは、男臭くないからかもしれない。中にもそれを妻に言及されています。こういう結婚生活ならやりたいかもしれない。

よろしく!
誕生日おめでとう!
次回:『読書で離婚を考えた。』円城塔+田辺青蛙
12月29日まで

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